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![]() John Coltrane (ts) McCoy Tyner (p) Jimmy Garrison (b) Elvin Jones (d) except A2: Roy Haynes (d) RVG Studio, NJ, May 26, 1965 A1. Transition 2. Dear Lord B1. Suite Pt.1 Prayer And Meditation:Day Pt.2 Peace And After Pt.3 Prayer And Meditation:Evening Pt.4 Affirmation Pt.5 Prayer And Meditation:4 A.M. 密かにコルトレーンのレコード輸入盤への買い換え計画進行中。1480円でした。ジャケットがラミネートコートしてなかったし、RVG Studio録音ながらRVG刻印がないから、これはオリジナルじゃないのかしらん。研究しておこう。 時期的には「Quartet Plays (Impulse A85)」と「Ascension(Impulse AS95)」の間、AS95の18日前の録音になります。発売は1969年頃、と言われています。ラベルのデザインを見ると、68年から71年の間位なのかなあ、と素人的にも思います。問題は何故この傑作を生前出さなかったのか、ということです。 この盤は傑作中の傑作です。勿論、CDも持っています。プラケース盤が出た時もすぐ買ったし、24bit紙ジャケが出た時もすぐ買った。何度聴いたか分かりません。ちなみにLPの方が生々しい音がします。 特にA面を聴きます。まあ、A面を聴くだけで相当体力を使います。A1タイトルナンバーは15分半に及ぶ長尺ですが、あっと言う間に聴けてしまいます。というか、途中で止めることは許されない。トレーンのソロは前半4分までと、後半7分半から。前半4分のソロを聴くだけでただ事でない雰囲気が漂います。後半7分半からは強烈。何が強烈かというと、トレーンとエルヴィンの間に漂う緊張感が強烈です。トレーンが徐々にフリージャズ化していく過程って、コードのフリーというよりはビートのフリーだと思うんですよね。トレーンがメチャメチャ複雑なフレーズを高速で展開する時や、独特なひしゃげた音を読めない長さで吹き続ける時のエルヴィンの戸惑いというか、それでもプッシュしなければ、という義務感から繰り出す激しいドラム。けれども一方のトレーンの吹きっぷりは、煽られて高揚している感じじゃなくて、見つめているのは己が限界だけ、のように思えるんですよ。何処までならLP片面分の時間の中で、演奏の枠を拡張できるか。だから、トレーンは熱くならない。なっているように見えても、それはコントロールされていて、エルヴィンの思いは、熱は一方通行なんだと思います。それで、13分過ぎ位からは、エルヴィンが時々陥る、形だけシンバルを叩いてるけど彼らしいポリリズムが抜けて音場がポッカリと空いてしまう一瞬が生じてしまいます。 この演奏聴いていると、A2が録音された日、つまり"Transition Session"の15日前にドラムをロイ・ヘインズに変えて行われていたSessionの事が非常に気になるわけです。別の盤になりますが、「The Mastery Of John Coltrane, Vol. 2 - To The Beat Of A Different Drum (Impulse IZ9346-2)」で日の目を見た強烈な2曲、"After The Crescent"と"One Down, One Up"は、"Transition"のように長尺の曲なのですが、ロイ・ヘインズは徹頭徹尾、叩きまくってるんですよね。時にはトレーンを食ってる、と思える瞬間もあるくらい。「Quartet Plays」と「Ascension」に挟まれた、この二つのセッションのことを思う時、トレーンとエルヴィンの軋轢は、確かに「Ascension」の時に顕在化したのかもしれないけれど、この二つのセッションの時に生まれたのだ、と思えるのです。 その軋轢が生まれた瞬間が、まさにこの"Transition"の後半のソロの時だ、と思えてなりません。 そして、あまりにも美しいA2。"After The Rain"や"Welcome"と同じ位、素晴らしい曲。スタンダードを演じた「Ballads」は確かに良いけれど、トレーンのオリジナルバラッドはみな名曲。ヘインズの優しいスネア使いも聴きもの。 B面組曲はあまり聴いたことないですが、A1を引きずったかのような激しい曲調からベースソロ、ピアノソロ、ドラムソロを経て次第に落ち着いてくる様が良いですね。特にドラムソロから引き続いてドラム乱打の前で落ち着いてエンディングテーマを吹奏するトレーンの美しさよ。 「Ascension」という盤は、フリージャズの集団即興演奏だと言われていますが、インパルス・レコードや後輩思いのトレーンにとって、次世代のミュージシャンを披露するためのイベントだった、と拙者は思っています。ので、トレーンを聴くための盤としては、正直いうておもろない、と思います。あまり聴く気にならないと。だって、やる気のないエルヴィンの前でファニーなソロをとるマリオンとかジョン・チカイとか、なんか聴いててもつまんないし~。 一方、トレーンの演奏スタイルは、63年以降、急激に変化していくのですが、もしも「Ascension」ではなくて、ちゃんと「Transition」が出されていれば、この盤の公の評価はもっと違ったものになっていたかもしれません。 Transition
by jazzamurai
| 2009-06-20 15:33
| 無節操 ジャズ三昧
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