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![]() Noah Howard (as) Kenny Clarke (dr) Bobby Few (p) Guy Pederson (b) Richard Williams (tp) A1.Creole Girl (8:00) 2.Lovers (8:00) B1.Red Star (20:00) ノア・ハワード34歳(33歳?)の傑作。色々と気になるところはありますが、これは傑作と太鼓判を押します。なんせ、油井正一先生が、「おお、これは凄い」と思わず口をついた、と解説に書いておられますので。 ドラムが信じられないことに、モダン・ジャズ・ドラムの開祖でありながら、ヨーロッパに渡った巨人、ケニー・クラーク、御歳63歳です。ノア・ハワードとは親子程も年齢に差がある。それにケニー・クラークが、他にフリー・ジャズ系の人と演奏したのって、無いのでは。拙者、ドラムをちびっと囓ったことがあるので、好きなドラマーがいっぱいいるのですが、ケニー・クラークはホンマ好きです。この人の大胆な突っ込み、大きなリズム、そして優しいブラシ、全部が好きであります。 そしてピアノはスティーヴ・レイシーのグループで有名な、キラキラ煌びやかなボビー・ヒュー。この3人の共演というだけで、訳が分からない世界が展開されていると最初思っちゃいますよね。 しかし、意外とちゃんと聴ける訳です。それはベーシストが堅実だから、という理由もあるのですが、ケニー・クラークは相当暴れ回っていても、タイム感を失わないのです。このリズム隊2人は相当達者。だから、フリー・ジャズが嫌いな人も、きっと聴けるのでは、と思う訳です。 A1はミディアムテンポの優しい感じの曲。何が始まるのか、怪訝に感じられるほど過剰装飾なピアノに導かれ、ケニー・クラークのロックっぽいドラムが大きいノリを出します。ホンマに、ボビー・フューって人は不思議な人です。ペットも良い音でコードの内側でアドリヴします。一番怪しいのがハワード。ベース・ソロの時の細やかなドラムが良いなあ。 A2は相当ベタなバラード。単純ですが、でも良い曲です。ここでもロマンティックな気分を盛り上げるのはピアノ。最初にソロをとりますが、キラキラと上から下に跳ねまくり。それを先導として続くノア・ハワードも、かなり吹き込んでいるのか、下手は打ちません。長いソロですが、めちゃめちゃ歌っています。そして管が朗々と鳴って凛々しい。ノア・ハワードの演奏の中でも1、2と言える出来の良い内容です。そして少しだけペットとピアノが歌い、帰っていきますが、良いテーマです。 Bは単純なリフの曲でスピードは速い。テーマを繰り返す所でハワードが突っ込んだりして怪しい。バックはテーマに基づいて演奏するのですが、ハワードは例の怪しいフリーを展開します。ペットのソロもちと怪しい。これが怪しいのにも係わらず格好良いのは、はっきり言ってケニー・クラークが格好良いから。切れ味鋭いオカズを随所にぶち込みます。ペットのソロの最後辺りからハワードが入ってきてドシャドシャになりますが、荒れ狂うハワードに呆れもせずオン・タイムのドラム乱れ打ちを浴びせかけるケニー・クラーク御大と、我感せずで雰囲気を盛り上げるボビー・フュー宴会部長。受けてますます十八番フレーズを繰り出すハワードと、まあ、迫力があります。ちょっとマッコイ・タイナー風のピアノ・ソロを経て、ドラム・ソロへ。 やっぱ、ケニー・クラークの締まったスネアの音は好きですね。ロイ・ヘインズのパタパタも勿論好きですが、御大のスタンスタン、スタタタタタタタ、トトタン、ドドン、みたいな小気味良い音も大好きですね。そりゃ、テクニックから言えば古典的でワンパターンなのかも知れませんが、誠実な感じがするってもんです。 あとはベースソロを経てドシャドシャになって、エンディングテーマに帰る経過はキレイに決まってはいませんし、最後の方、御大がお疲れ気味なのが気になると言えば気になるのですが、御大がかなり頑張って20分も叩き通していますし、ハワードも限界までアドリブしており、A面の曲の良さ、演奏の良さも含めて、やはりこの盤は傑作でしょう。 ただ、CD化はされていないのです(確か、恐らく・・・・)。時々中古LPで見かけます。拙者、一時期2枚持っていたのですが、何を思ったのか1枚売り飛ばしてしまいました(一時期、同一LPを2枚以上持っているのは良くないことだと思っていた。今は気に入っているLPであって手頃な価格であれば、2枚目を買っちゃう。そうすると安心)。「黒の箱船」はCD化されてるのになあ・・・・。ちなみに拙者の持っている日本盤はオリジナルとジャケ写が異なります。こっちの方が絶対に良いと思います。
by jazzamurai
| 2009-03-14 19:02
| 無節操 ジャズ三昧
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