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1984年4月録音、Transrecords
北村昌士 制作 藤井 暁 録音 中田 潤 (vo) 石黒 浩孝 (g) 石川 佳世子 (b) 箕輪 扇太郎 (dr) A1.ベイルート (5:10) 2.アメリカ (6:10) B1.死者 (7:00) 2.ネイション・ブルース (7:10) CD5曲目 Numberless Land (7:10) 石黒に代わり 弓削 聡 (g) スポーツライター中田潤氏が、超絶技巧ドラマー箕輪や、スターリンにも参加していた石黒と組んでいた、反骨精神の固まりのようなバンド。ジャケットが強烈。 ちなみに、イルボンと読めばハングルで「日本」を意味するとのこと。 サウンド的には、カンのリズム隊が、イタリアのアレアの様な変拍子バンドをやろうとして、でもギターのミカエル・カローリは中近東サウンドに傾倒していて収集がつかないのに、なおかつボーカルはジャックスの早川義夫、みたいな感じ(?)。 箕輪のドラムは手数が多くて、ジャズっぽく、その上、ビートのタメが凄い。その反面、石川のベースは終始、同じ分散和音しか弾かず、殆どメロディーを弾かない。下手なんじゃないか、と思ってしまう。でも、開放弦を活用した響きが良いし、この組合せによる大きなビートが素晴らしい。中田氏の野太い声も説得力がある。もちろん、ミカエル・カローリとエッジを足して2で割って、アジア、中近東テイストを塗した石黒のギターも大好きだ。 しかし、このバンドの訴えかけていることは、世界情勢が不穏さを増す中、正に今、ロックと呼ばれる音楽に最も求められていることである。そういう、太い反骨精神を持つバンドを拙者が発見できないのは、困ったことである(自分でやれということなのだろうが・・・・)。 「A1」だけ、ドラムは北村昌士のプログラミング。北村はシンセサイザーも弾きまくっており、ちょっと邪魔。曲が良いだけに、箕輪の生ドラムが聴きたかったなあ。 歌の内容は、1975年のレバノン内戦を歌ってるのでしょうね。2006年のイスラエル軍によるレバノン侵攻もあり、未だに此処は世界の紛争の中心にある。 「A2」は4ビートのジャズっぽいミディアムテンポの曲で、拙者が最も好きな曲。 冒頭の「神様は乾いたポスター、風に舞ってるアメリカ」というフレーズにまずノックされてしまう。80年代前半に20歳代だった拙者達が、漠然と感じていた、アメリカという国の不自由さと不気味さ、威圧感を上手く歌っていると思う。「火薬の香りの無いセントラル・パーク」というフレーズがあるが、結局、その後、セントラル・パークは火薬と、ジェット燃料の香りで満たされることになる。 「B1」は8ビートの速いテンポ。歌詞が奥まってよく聞き取れない。ダモ鈴木期のカンのような強烈なビート。死者が語る、ということを歌っていると思うけれど、内容は良く分かりません。 「B2」はワルツだが、時折2/3が混ぜられて変拍子。とても暗く呪術的な演奏。日本による朝鮮民族支配の歴史と南北戦争のことを歌っているのか。題材が何にせよ、不当な支配を受けている民族の歴史を扱っていると思われる。去年の今頃、韓国に研修に行った際、38度線に行く機会があったのですが、ガイドさんの教えてくれた南北戦争の悲劇と、そして今も続く悲劇は、拙者の想像を遙かに超えて悲惨でした。 曲の真ん中に明るい所が現れる。 「目隠し、鉄格子、背中には/翠の山河が続く、何処までも」 絶望の中にフラッシュバックする故郷。それがまた、絶望的な雰囲気を強調する。 このバンドが出しているレコードは、この4曲入り45回転のみだが、トランスレコードのオムニバスに1曲、「Numberless Land」という曲が入っている。これが11/4拍子(?)の変拍子のミディアムテンポの名曲。 「人々に自由と愛と革命を」、「握りつぶせ偽物の花、偽物の今/僕は此処から離れよう」というフレーズにググッと来ます。強い意志力と立ち上がる力を感じる、素晴らしい曲。結婚する前は、よく、仕事に行く前に聴いて気合いを入れた記憶がある。 1992年に一度、500枚限定で、5曲入りとしてCD化されたらしいが、入手困難で、yahooオークションでは大体6,000円前後の取引だ。どこかちゃんとリマスターした上に、ライブ録音の未発表曲を追加して再発してくれないかと何時も思っている。
by jazzamurai
| 2008-05-04 01:54
| 無頓着 男性歌手三昧
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