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![]() by Rudy van Gelder. Freddie Hubbard — trumpet Eric Dolphy — bass clarinet (1,2), flute (3),alto saxophone (4,5) Bobby Hutcherson — vibraphone Richard Davis — bass Tony Williams — drums A1.Hat and Beard – 8:24 2.Something Sweet, Something Tender – 6:02 3.Gazzelloni – 7:22 B1.Out to Lunch – 12:06 2.Straight Up and Down – 8:19 拙者にとっては永遠の謎そのもの、魅了して止まない闇そのもの。何回聴いたか分からないが、未だに何も分からない。 何故、こんなに何処にも属さない孤高の音楽が生まれたのか。そして、誰も真似することのできない不思議が生まれたのか。 エリック・ドルフィ36歳、死の年に録音された、最高傑作にて、最も近寄りがたい迷作。限りなくフリーに近いけれど、調正とリズムの枠の限界を広げ、その中に踏み止まっている奇跡の様な盤。 そして、ある意味、トニー・ウィリアムスの究極の演奏。グレシャン・モンカーの「エヴォルーション」の3か月後の録音で、同作の東芝EMI版の小野好恵氏の解説には、「トニーとボビーのコンビを丸抱えにして、ドルフィは新境地に挑んだわけだが、完成度からすれば「アウト・トゥー・ランチ」は「エヴォルーション」に及ばなかった気がする」とあるが、両作の比較は「肯定のための否定」であり笑止。 どちらも素晴らしい。求めている世界が違うのだ、恐らく・・・・。 「A1」は「帽子と顎髭」のことで、セロニアス・モンクに捧げられている。9/4拍子の怪曲。よくキープできるもんだ。この曲は絶対スタンダードにならない(大友良英がカバーしているが、未聴)。ドルフィは伸び伸びとバスクラを鳴らす。2分55秒過ぎ、ドルフィの後ろでハイハットをシュクワシュクワシュクワ、と鳴らすトニーの奇天烈さ。ドラムを聴いていると自分が一体何処にいるのか、さっぱり分からなくなる。フリージャズ的な情念も無く、おもちゃ箱をひっくり返したようで、でも、ちゃんとコントロールされている。これが19歳の時の演奏だから、トニーは凄い。ハバード26歳の若々しい輝きも良い。 「A2」でもテーマはハバードが朗々と歌う。ゆったりとしたテーマからドルフィは勢いよく切り出す。テーマに帰ってドルフィの簡単なカデンツァがある。 「A3」はフルート。やっと此処まで吹けるようになったドルフィがいる。ドルフィーの後ろでは大人しいトニーは、ハバードの後ろでは好き勝手やっている。こんなドラムの前でよく崩れず吹けるものだ。 「B1」はミドルテンポの変わったテーマの曲。ドルフィとハバードの二管が奏でるテーマはとても輝かしい。ドルフィの剃刀のごとき速く、跳躍するソロが素晴らしい。ハバードのバックでは殆どフリー。 「B2」は「B1」より遅めのテンポ。トランペットで吹くのは難しそうなメロディ。ドルフィはこの曲では歌うことを重視しているよう。どっちの曲も調がよく分からない曲で、メロディに基づいたソロのような感じも薄い。なにか、スティーヴ・レイシーの演奏にあるような感じで、テーマは全体に薫るアイデアで、ソロはその踏み板から飛んでいる感じ。 この盤のアウトテイクやテイク違いが発掘されたことはないし、録音のためだけに集められたんだろうなと思う。しかし、このクインテットをレギュラーで組めたら、そうとう凄い演奏ができたに違いないと思う。ある人が言うには、マイルス・クインテットで、ハービー、ロン、トニーがバックをしていた時、ジョージ・コールマンの後釜にドルフィを、という話があったらしい。拙者の記憶では、マイルスはドルフィを嫌っていて、「会ったら靴を踏んづけてやる」と言っていたという話を読んで、拙者は一時期、マイルスを手放していた。でも、マイルス・クインテットにドルフィが入っていたら・・・・。凄まじくスリリングな演奏をやっていたに違いない。ドルフィとハービー、トニーの相性が良いことは間違いないので、面白かっただろうなと思う。この録音の1964年には、トニーは既にマイルス・クインテットに参加していた訳だから、あり得ない話では無かったと思う。 思い入れの割に上手く書けなかったけれど、この盤は傑作です。ドルフィの入門盤としては、ファィブ・スポットとかの方が良いと思うけれど、この盤は繰り返し聴いて、どんどんドルフィの謎の世界に落ちていくのを楽しむのが良いと思います。 Out to Lunch
by jazzamurai
| 2007-11-29 21:13
| 無節操 ジャズ三昧
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