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録音年月日不明。発売1961年4月。A.Rhapsody in Blue (16:19) B.An American in Paris (18:13) 中古レコード屋で200円だったので買っちゃった。傷だらけだけど、溝は磨り減っていない不思議な盤……。バーンスタインはノリノリで、ピアノ弾きながらの指揮です。 拙者、はっきり言って、アメリカにはクラシックはないものだと思っておりました。ジャズとシンフォニーの融合、シンフォニック・ジャズ? なんじゃそりゃ。そんなもん聴きたいとは全く思っておりませなんだ。 今回、200円であろうと拙者が購入した理由は、最近、またもや拙者の一家に再ブーム到来のドラマ「のだめカンタービレ」のエンディング・テーマだからと、Luigishio師匠に薦められたため。 深夜、師匠と二人、また酒を飲みながら聴きました。こういうレコードのノイズは、またこれも味なもの。まあ、200円ですから、状態に期待する方がおかしいというもの。 でも、これは名演ですね。バーンスタインのピアノが良い。弦がきれいに録れてる。オーケストラの規模も大き過ぎず、小さ過ぎず。超然ともせず、媚もせず。この時代の「アメリカの音楽」(それは白人の視点に偏っているとはしても)として、この曲が持つ意味を十分捉え、表現している。 そして、3分の2過ぎに出てくる、例の、あの美しいテーマが現れた時、Luigishio師匠が「ああ、アメリカの夜や。スケートリンクから見たアメリカの夜や」と言わはりました。その時、拙者の脳裏には、新婚旅行で行ったニューヨークのロックフェラー・センターのあのスケート・リンク横で見上げた夜の空、高層ビルが突き刺さる夜の空がバァーっと思い起こされました。そして拙者は、ちょっとメランコリックな気分に包まれました。 あれから何年経ったのでしょうか。そして、小さな子どもだったLuigishio師匠が恐らく見上げた空からは何年経ったのでしょうか。その間、何が変わり、何が変わらないのでしょうか。……そんなことを色々考えながら聴いて、師匠と他愛もなく喋っていると、とても暖かい気持ちで酔いが回りました。 Luigishio師匠には感謝です。 B面の「パリのアメリカ人」は、パリ旅行でドビュッシーとストラヴィンスキーから管弦楽法を学ぼうとして面会を拒絶されたガーシュインが、カフェに佇み、街の雑踏とホーム・シックからくるノスタルジーを曲にしたものだそうです。確かにそんな感じのする、良い曲です。 CDで買おうと思った場合、どの盤に該当するのか、全く分かりませんが、この演奏はベストです。師匠がそう評され、拙者もそう思いましたので、間違いはないでしょう。
by jazzamurai
| 2007-10-23 01:28
| 無定見 クラシック三昧
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