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![]() Steve Lacy (ss) 吉沢 元治 (b) 富樫 雅彦 (dr) ![]() 2.Moon B1.Japanese Duck 2.The Wane 3.Bone 富樫雅彦氏が8月22日、心不全で亡くなった。67歳とのこと。02年から、15分以上身体を起こしていると極度の貧血に陥り意識が無くなるので、演奏活動から退いていた。69年に脊髄をやられて下半身不随なので造血能力が弱く、それが弱まったためだと、何処かで読んだことがある。 本作は、スティーヴ・レイシーのリーダー作で、彼の初来日時の録音だが、あえて取り上げた。レイシー40歳、吉沢44歳、富樫35歳の録音。ジャケット裏面の様に、レイシーを中央に、富樫を右に、吉沢を左に配しているが、とても良い録音で、近すぎず、遠すぎず、バランスも良い。特に吉沢のベースが良く聞こえる。 この3人は、コンサートでも演奏したらしく、間がぴったりで、しかし慣れは一切無く、一瞬一瞬が全て創造的だ。レイシーの書く単純且つ複合したテーマを良く理解し、それを常に「探求、発見および進展」させている。解説の清水俊彦氏は「レイシーのディスコグラフィーにおいても、特別の場所を占めずにはいない」と言っているが、それは本当だと思う。 A1は複雑な長いテーマの後の集団即興演奏が実に刺激的だし、レイシーに寄り添う吉沢のベースが素晴らしい。A2は真空の月面で遊ぶ光りと塵の様であり、恐らくこの録音の一瞬まで聴かれなかった音楽だ。B1はレイシースタンダードだが、演奏全体に次々と色々な表情をつけてレイシーの即興を引き出す富樫の気配りに真摯なものを感じる。B2はロングトーンを多用したバラードだが、音程の揺らぎを聴かせる独特の世界で、非常に日本的。驚くのはあまり共演を聴かない吉沢と富樫のデュオ部分の演奏がとても良いこと。この二人は何故もっと生前にデュオで演奏活動しなかったのだろうか。B3はリズミックなテーマのレイシースタンダード。この盤の中で一番音数が多い。テーマの持つリズムを意識して演奏する吉沢と富樫、その上を悠々と吹くレイシー。本当に素晴らしい。 レイシーは2004年6月4日に69歳で、吉沢は1998年9月12日に67歳で亡くなっており、この盤の演奏者はもう誰もいなくなったことになる。拙者、富樫の全ての作品を愛する、と言うわけではないが、本作の演奏は彼のベストのうちの1枚だし、レイシーも吉沢も素晴らしい。さりげなく遊び、それでいて己を厳しく律し、自己と他者との真摯な対話を行うこの演奏のような演奏は、今後、拙者の前に現れるだろうか。その様な即興演奏家が次々と亡くなっていく。 拙者、実はDerek Baileyも富樫雅彦もライブで見たことが無い。機会はあったハズなのに、何故見ていないのだろうか。実に悔しい思いを抱いている・・・・。
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by jazzamurai
| 2007-08-23 21:03
| 無節操 ジャズ三昧
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