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1982年3月5日、朝日ソノラマ。
1.フライト 2.砂漠の王さま 3.ピューグルムン 4.夢の枝えだ 5.夏の一日 画力、内容とも、申し分ない時期の作品集。 樹村みのり にとって大きな意味を持った、70年代からの脱出が明らかになった作品ではないか。 最も重要な作品「フライト」。 就職戦線から取り残され、今で言う「自分探し」をする主人公・井上 工。 彼は行きつけのライブハウスで髪の長い女性歌手を好きになる。 ライブが終わって一緒に終電で帰ったことをきっかけに、「清い」付き合いを始めた彼ら。 でも彼はある時、彼女の中にいるある男の姿を見つける。 「進むか 退くか 停まるか ちがうちがう 進むか 進まないか だ」 結局失恋するのだけれど、彼が孤独な部屋で折っていた紙飛行機は、 最後、風に向かって飛ばされる。「go Flight」と。 この短い話の中に、主要3人と、複数の脇役を上手く配して、脚本に一切無駄はない。 歌詞を定型化して描かずに、台詞的に扱ったところが上手いのかなあ。 それで、やっぱり主人公が好きになるマリエは拙者の好みなんですねえ。 - - - 「夢の枝えだ」をインタールードにして、最後の「夏の一日」。 失恋から立ち直れない主人公・原 加瑞子が、実家の建て替えで「荷物を片づけて」と 言われて帰省する。 そこで、両親から愛されている自分を緩やかに発見する。 荷物を片づけるうちに、とるに足らないモノやおもちゃを大切にとっておいた自分を再確認し、 「なんだかつくづく感じちゃうわ。わたしってこういう人間だったのね。 この性格ではもしも失恋なんかしたらきっと堪えちゃうわね」と口に出して言えるようになる。 その台詞の前の、風鈴がなり、外に向けられた窓に向かって、気持ちが解放される瞬間の 描き方が見事。 - - - さて、最近はまとまった作品集が出ないのが困りもの。 未収録作品も多いので、何とかまとめて出して欲しいというのが、希望。 内田善美のように筆を置いて再発も許さない、という訳ではなく、 年に数本は新作を描いているようなので、気長に期待しております。
by jazzamurai
| 2007-02-11 07:23
| 無脈絡 漫画三昧
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