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1987年7月10日、新書館。「The Twins-その空白時間帯」デシール85年11月25日号 「ブラインド」プチフラワー85年10月号 「あななたちの悩み」プチフラワー84年10月号 「追い求める季節」プチフラワー85年7月号 「理想のサングラス」プチフラワー86年4月号 いやあ、拙者もこの頃は多感な浪人生、大学1回生どした。 レコードを買うために金も無く、暗い青春どした。 妹が買っていた「プチフラワー」に時々掲載されていた内田美奈子の描く世界に憧れたなあ。 今から考えたら、あの頃の高校生や大学生がこんな軽妙な会話を出来る訳無いんだけどね。 バブルの絶頂期でデザイナーズブランドか合コンの話題しか無いバカばっかりだったしなあ。 内田美奈子の何が良いって、彼女の描く女の子がメチャ好みだった。 キツイ目をして、髪が長くて、キツイことをびしびし言う。 特に、表題作「ブラインド」に出てくる元橋はるこが好きだった。 ![]() 大学2回生のはるこは、友達以上恋人未満の拝島からアプローチをかけられるが、そのどっちでも構わないって顔して平然としている態度からあきれられる。そのはるこの元に死んだはずの福田から何度も手紙が届けられる。そのころ、最首という男が現れて、はること拝島のクールな関係にも微妙な変化が現れる。 「自分一人で学んだことはどれだけ全体像から遠いか?」から始まり、 「必要なものを外界から読みとるためにはまず見えなくてはならない つい数か月前まであたしはそんな簡単なことが見えていなかった」で終わる心象の変化。 その中でクールに演じることから本音をあらわにすることに変わる拝島。 コンプレックスをバネに自分を変えた最首、の二人の男の変化を描いて、 その要にいるはるこが緩やかに変わっていくことを上手く描く。 そのラストは、三人が改めて人間関係を作っていくスタート地点となっている。 クールで粋な台詞回しから突然現れる本音と誠実が良い。その時にぐいっと引き込まれる。 久しぶりに読んだら、以前は「見えなかった」部分も理解できて、良かったわ。 「理想のサングラス」は高校生の男の子が年上の女性を好きになるのがテーマだが、 告白の代わりに、ジャズ喫茶で水橋孝カルテットの「男が女を愛する時」をかけるのが格好いい。 Yahooオークションで買っちゃったよ、もう。 拙者もジャズ喫茶でバイトしてたことあるから、「You Don't know What Love Is」で 告白したかったな。え゛、それじゃふられる? 内田美奈子 : ブラインド
by jazzamurai
| 2007-02-04 13:02
| 無脈絡 漫画三昧
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