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![]() 発売日:2005年7月26日。TZADIK。 Derek Bailey (guitar) 1. Explanation & Thanks 2. After 3 Weeks 3. After 5 Weeks 4. After 7 Weeks 5. After 9 Weeks 6. After 12 Weeks Derekは、2005年12月25日、ロンドンの自宅で、 運動ニューロン疾患による衰弱のため死亡した。享年75才とのこと。 この人は、Jazzというよりも、完全な即興演奏しかしない、即興演奏家です。 既存の音楽、「音楽的」常套句から全くかけ離れた演奏をする人です。 だから、この人の作品には始まりもなければ終わりもないし、 傑作もなければ駄作もない。 それはひょっとすると作品でもなく、あるのは完全な即興演奏の記録だけ。 ただ、記録として、共演者に恵まれたり、充実している内容があるだけです。 この盤は、亡くなった年に録音されたもので、遺作。 英語が分からないので、色々な日本語のホームページで得られた情報によると、 「手根管症候群」と診断されてから何日目、という形で完全即興演奏を録音。 しかし、実は急速に進行する運動ニューロン疾患だった、ということなのか。 ある人のホームページで詳しく解説してくれている(これ、良いページです)ことを紹介すると、 オープニング曲では、「友達に宛てた手紙の朗読(弾き語り)の形をとり、 自分の現在の病状についてあれこれ「説明」しつつ友人に謝辞を述べ」、 「手根管症候群を宣告されて医者に右手の手術を勧められちまったが、 ピックも持てないような手で即興をやるのも新しい表現方法ではないか、 などと凄いことを言ってます」とのこと(「」内、引用)。 圧倒的なテンションの「New Sights, Old Sounds」(1978年)や、 間章に捧げた「AIDA」(1980年)に比べれば、全くスピード感の欠如した演奏で、 「なんじゃこりゃ」という内容であり、Baileyを始めて聴く人には奨められん。 ゴミだ、音楽じゃない、という人がいても仕方ないかもしれん。 しかし、「次第に動かなくなる手」による即興を生の中で見つめ、 今回は、それを即興の相手として対話し、完全即興演奏した、潔い態度には感動する。 この音楽は、・・・・いや、音楽と呼ばれなくても良い。 この音は、この時のBailey以外には出せない。 この音が、病を患った一人の演奏家の、この時点での個性の光そのものである。 そして拙者は、その光が相変わらず日和らずに曇り無く光っていることを確認する。 遺作だというのに悲壮感は無い。リリースしたTZADIKにも、そんなつもりは無さそうだ。 何か、「あー、またこんなん録音してみましたけど」と言って、 ひょっこり新作が出されるような気にもなるが、もう聴けないんだな。 こんな風に淡々と、しかし粘り強く、生きてみたいものだ。 Derek Bailey : Carpal Tunnel
by jazzamurai
| 2007-01-24 00:02
| 無節操 ジャズ三昧
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