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![]() Eric Dolphy:as (3,6),bcl (1,4),fl (2,5) Misja Mengelbelg:p Jacque Schols:b Han Bennink:ds 1.Epistorophy 2.South Street Exit 3.The Madrig Speaks,The Panther Walks 4.Hypochristmutreefuzz 5.You Don't Know What Love Is 6.Miss Ann 6月11日のセッションが日の目を見るまで、長らく、エリック・ドルフィの最後の録音として愛されてきた盤。悠雅彦氏によれば、そのギャラは1万円相当であったという。 享年36歳。拙者もこの歳になったので言えますが、若すぎる死ですよね。 最近、ソロ・デビュー作「Outward Bound」(1960年)を聴いて思ったが、初期はやっぱり下手ですね。拙者は若い時からエリック・ドルフィを神格化していて、こういうことは言ってはいけないと思っていたが、初期は手癖に頼りすぎる面があると思う。 ところが、翌年の「at The Five Spot」あたりから、長尺のソロを聴いても、定型を避けよう、常に違う地平へ、違う次元へ、という血の出るような努力を、常に感じる様になる。 1964年、ミンガスのグループとして渡欧したついでに、ついにアメリカで食うことを諦め、ヨーロッパを活動の拠点に定めようと決意した、その門出になるハズだった録音がこれだ。 ここには既に萌芽し、強いムーブメントになりかけていたフリージャズとは、真逆の音楽がある。 エリック・ドルフィは言う。「たくさんの音符を、通常のコード進行に対立させたままで使えるんだ。私の耳にはそれが正しい。君だって好きな音なら何でも使えるさ。それはサウンドの自由性に基づいているからだ」と。 つまり、彼は無調の世界(free jazz)には飛び出さず、常にJAZZの内側で即興を探求した希有な存在だった。その努力の圧倒的な成果が、音は悪いがここにある。 特に、生前、最も評判の悪かったフルートによる「You Don't Know What Love Is」。音色、音程、即興の有り様、彼の フルート演奏としてベストテイクだし、これ程、感動するフルートの即興演奏は他にない。 最初のソロが素晴らしすぎて、ミシャ・メンゲルベルグが、続く自分のソロを素直に切り出せないくらいにだ(それが雰囲気を壊す、という人もいるだろうが、拙者は、ミシャの若さをも買う)。 が、拙者のベストテイクは「Miss Ann」。上から下へ跳ねる跳ねる。自分の曲の可能性、その限界を極めようとする真摯な態度に胸を撃たれる。 最後に入っているエリック・ドルフィの肉声は、JAZZ演奏家、愛好家が常に胸に刻むべき言葉。 「音楽は終わると、空中に消えてしまう。二度と取り戻すことはできない」 この後、エリック・ドルフィからグループを作ろうと言われていた、ミシャ・メンゲルベルグとハン・ベニンクはヨーロッパ・フリー・ミュージックの開祖として、過激な活動を展開する。 もしも、エリック・ドルフィ、ミシャ・メンゲルベルグ、ハン・ベニンクがグループを継続していたら、どんな音楽が聴けたのか、胸が熱くなるが、「二度と取り戻すことはできない」のだ。 エリック・ドルフィ : ラスト・デイト(紙ジャケット仕様)
by jazzamurai
| 2007-01-11 00:10
| 無節操 ジャズ三昧
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