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Recorded May 14-17, 2002
Charlie Haden (B) Michael Brecker (Ts) Brad Mehldau (P) Brian Blade (Ds) with String Orchestra 1. American Dreams 2. Travels 3. No Lonely Nights 4. It Might Be You 5. Prism 6. America The Beautiful 7. Nightfall 8. Ron's Place 9. Bittersweet 10. Young And Foolish 11. Bird Food 12. Sotto Voce 13. Love Like Ours 14. Some Other Time 最近、この二人がとても好きである。 チャーリーは前から好きだったのだが、震災の影響で音楽が聴けなかった時、唯一聴けたのがチャーリーだった。このCDはその時期に買ったのだが、「アメリカン・ドリーム」という題名にしては、あまりにもメランコリック過ぎる内容に、とっぷりと入り込まざるを得なかった。ブラッド・メルドーやブライアン・ブレイドといった最早超有名演奏家も、この盤で初めてとっぷりと聴くことができた。 しかしながら、まあ上手いわな、程度で何時も聞き流していたのがマイケルだった。この盤のテナーの録音がエコーが効き過ぎ、ちょっと立体感に欠け、引っ込んだ感じがするせいかもしれない。とにかく、印象がなかった。 実は、骨髄異形成症候群から進行した白血病のために、2007年に57歳という若さで亡くなったことも知っていたのに、マイケルは全く拙者の興味の対象外だったのだ。 それが先日、職場近くの中古レコード屋で、700円という安さで、1987年の遅すぎる初リーダー作のLPを購入して以来、すっかりマイケルにはまりかけている・・・・。 今日は書きませんが、あの盤は良いですよ。とにかく音が良い。テナーがよく鳴っている。本当に爽快です。 ジャズ批評ブック「JAZZテナーサックス」に上手く書いてある。 「60年代にコルトレーンが開発したさまざまな技法を完璧にマスターしつつ、ブレッカーはコルトレーンが抱えていた過剰な精神性や不安定な心理、あるいは音の氾濫によって「彼岸」を目指す超越的なものへの指向をすべて切り捨てて、トレーンの音楽を純粋に「楽器の技法」として継承した。」 まあ、数年前の拙者ならきっと破って鼻かんで捨てて踏みつけたと思える程ハラの立つ解釈ですが、そう「切り捨てて」書かれると納得できるところも多い。 技術的には、確かにマイケルは、コルトレーンの技術を完全にマスターした数少ないテナーマンだと思う。それが、前述の初リーダー盤では、存分に味わえる。それも爽快に。 それに、初リーダー盤のマイケルのソロは、全体の構築力が素晴らしいんよね。まるで、クリフォード・ブラウンのように。絶対に感情移入してしまうほどに。 きっと、技術と精神力のバランスがちょうど良い時に、制作できた盤なんだろうなと思う。 じゃあ、この「アメリカン・ドリーム」は、どんな盤か? マイケルが、骨髄異形成症候群を患っていることを明らかにしたのは2005年6月、とある。 この盤はその3年前なのですが、彼はその時、まだ病魔に侵されてはいなかった。 病魔に侵されていたのは、アメリカだ。「テロとの戦い」という名の病魔。 決して抜け出すことのない、貧困という名の病魔。 もはや「アメリカン・ドリーム」が夢物語でしかないのに、それを繰り返し語らなければならなかったアメリカ。そんな時代にこの盤は録られた。 濃いエコー。アメリカの音楽の全ての体現であるかのような、豪快で、華麗で、ロマンチックなマイケルのテナー。圧倒的にメランコリックなチャーリーのベース。音数の少ない、メルドーとブレイド。豪華なストリングス。しかし、その音楽は決して夜の摩天楼の瞬きを映してはくれない。 その表紙には砂漠が広がる。そして、まるでアラビア文字のような書体のアルファベット。美しい夕日。そう、チャーリーが見せてくれるのは、失われた(あるいは失われそうになっている)古き良きアメリカの辺境の街角の生活、優しさなのだ、と思う。 つまりは、しっかりと彼なりの戦いが組み込まれている。リベレーション・ミュージック・オーケストラと地続きなのだ。チャーリーはやっばり凄いと思う。 パット・メセニーの「80/81」で顔を合わせたチャーリーによって、きっとマイケルは変わった。華やかな世界の影を見るようになったのだろう、と勝手に解釈する。 まあ、そんな起承転結のない妄想を抱きながら、ほっこりとこの盤を聞いてます。 American Dreams おっと、そういえば、10月の第1水曜日分として、支店の「ジャズ侍のブログ小説~青い光」を更新しましたので、またお立ち寄り下さい。
by jazzamurai
| 2011-10-07 00:02
| 無節操 ジャズ三昧
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