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![]() Chick Corea (P) Dave Holland (B) Barry Altshul (Per) A1.Nefertitti 2.Ballad For Tillie 3.A.R.C. B1.Vadana 2.Thanatos 3.Games 同トリオの傑作、「ソング・オヴ・シンギング」から8か月後、ドイツECMの録音。タイトルは、Affinity、Reality、Communityの略らしい。 前作からの違和感は無い。録音状態、各楽器のバランスも似ている。演奏は、このトリオが過ごした8か月の充実を示しており、それは、前作のB3に収められた「ネフェルティティ」を再録し、本作のA1にあえて置いた、ことからも伺われる。 名義もチック個人から、3人の同等のクレジットになっている。 ただ、チックのピアノには、変化が感じられる。前作より、大人しく、というか、リリカル?になっている気がするのだ。 ごちゃっと、汚くは弾かない、というのは、この人がフリー・ジャズを演奏する時の特徴だと思う。一音一音が、しっかりと鍵盤を押さえて、明確な粒立ちで鳴らされており、弾きまくっていても、無駄な音が無い、引き締まった感じがする。 その美しさが、前作より強調されている気がする。 拙者は、それを「リターン・トゥ・フォーエヴァー」への布石などと言う気は無い。しかし、やっぱりこの人の中では、元からああいう音楽への憧憬はあったのだと思う。 まあ、そんな堅苦しい物言いは止めるとして、フリージャズの名盤として、この盤の水準の高さは相当なものがあると思う。このきりきりと張り詰めた緊張感、三者の対等性、テーマから即興への以降、そして、一人一人抜けることによるベースとドラムのデュオ、ドラム・ソロ、そしてまた三者の対話へと演奏の視点を移していくやり方の自然なやり方など、変な言い方だが、非常にシステマティックな、完成された音楽だと思う。 同時に、ここには黒人音楽の影は全く無い、と思う。黒人解放運動と結びついたフリージャズの面影も無い。ここに、バリバリに黒人であることを意識していた、超インテリのアンソニー・ブラクストンが加わった時、このトリオの一体感に亀裂が入る。プラクストンも曖昧な演奏をすることが無い人だけれど、時折見せるとんでもない激情的な演奏、汚いロングブローは、チックが理想としていた音楽の理知的な美しさとは、やはり相容れなかったのだろう。だが、ホランドとアルチュルは、自分のテリトリーを黒人との競演の中に広げていく。 チックは、複数ある一面の一つを封印し、ホピュラーな音楽の道をひた走ることとなる。 このトリオの残した2枚のレコードは、60年代後半に吹き荒れたフリージャズの一つの到達点の記録として、歴史に残る名演であり、永遠に聴くことのできる高いクオリティーを有する名盤だと思う。 Arc
by jazzamurai
| 2011-02-21 16:07
| 無節操 ジャズ三昧
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