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皆様、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
今年は、最低、月3回の更新を目標に頑張ります。 あと、別blog「ジャズ侍のブログ小説~青い光」の方ですが、未執筆領域に入ってしまい、完全に滞っておりますが、何とか月1回は更新できるように頑張りたいと思います(全10話構成の予定だから、3話で滞っていたら、死ぬまでに書き終わらん)。 さて、今回ご紹介する盤は、まあ、語り尽された感もある、名盤中の名盤でありんす。 Recorded June 14-15,1966Sammy Davis, Jr. - vocals Laurindo Almeida - guitar A1.Here's That Rainy Day (Johnny Burke, Jimmy Van Heusen) – 2:19 2.Two Different Worlds (Al Frisch, Bernie Wayne) – 3:24 3.The Shadow of Your Smile (Johnny Mandel, Paul Francis Webster) – 4:08 4.Where Is Love? (Lionel Bart) – 3:04 5.Everytime We Say Goodbye (Cole Porter) – 4:08 B1.I'm Always Chasing Rainbows (Harry Carroll, Joseph McCarthy) – 2:25 2.We'll Be Together Again (Carl Fischer, Frankie Laine) – 3:18 3.Joey, Joey, Joey (Frank Loesser) – 4:23 4.The Folks Who Live On the Hill" (Oscar Hammerstein II, Jerome Kern) – 3:50 5.Speak Low (Ogden Nash, Kurt Weill) – 3:35 拙者も掛け値なしに、傑作中の傑作、一家に一枚どうぞと太鼓判を押します。 昨年、これを某ジャズバーで初めて聴いた時の衝撃と感動は、忘れられません。 その瞬間まで拙者、自分の人生にサミーが関係するとは、全く考えていなかったからです。 そのバーのご主人は、まー、相当な数(想像するに、4千枚以上はあるかな)のLPを所有されていて、割と広範囲にかけてくれるのね。それで、今まで全く聴いたことの無い、ボーカルものを、聴く機会があるわけです。 中には、「ちょっと、こんな甘ったるいのは、好かんなあ・・・・」と思うのもありますが、大体は良い盤をかけて、拙者を驚かせてくれます。 んで、昨年一番驚いたのがこれでした。 アルメイダは、1917年生まれのボサノバのギタリスト。当時48歳、かな。有名なのは、ゲッツとやった「Stan Getz with Guest Artist Laurindo Almeida」かしら(聴いたことないけど)。L.A. Fourにも所属していたらしい。 サミーは、1925年生まれ。当時40歳、か。つまりは、今の拙者と同じ年頃のおっさん達が、スタンダードの名曲をしっとりと歌い、弾いてみました、という寸法なのかな。だから、結構、来るのかもしれない。 未だに「原爆オナニーズ」とかも聴くし、耳が衰えているつもりもないけれど、やっぱり、この盤みたいな音楽も聴ける年になってきた、ということなのかもしれん。 ところでこの盤、非常に音が良いです。二人っきりの恐らく一発録りなので、音数は少ないですが、声とガット・ギターの音は、とてもよく録れている。 それでまた、選曲が良い。A1、A5、B5あたりが、拙者のフェバリット・ソング。A5はコルトレーンの名演がありますね。A3あたりは、なんか自分のステレオで聴くのが、ちょっとこそばゆい感じがする。B5は歌詞がある曲だとは知らなかったなあ。だいたい、クルト・ワイルじゃん。知らんかった。 感服したのが、サミーの歌の上手さ。こんなに良い声だとはね。シナトラ一家~とか、派手なおっさんとか、そういう聴かず嫌いというか、色々な人に対する色々な先入観は捨てて、やっぱりどんどん聴いていかないといかんなあと思った次第です。 なお、全曲の歌詞がこちらにあります。 Sings & Plays ということで、これからもたまにはボーカルものを取り上げるかもしれませんので、その際は、「ジャズ侍も日和った」とか仰らずに、暖かい目で見てやって下さい(え゛、おっさんにやる暖かい目はない?)。 Please Please MeWith The Beatles A Hard Day's Night Beatles For Sale Help! (CD also includes original 1965 stereo mix) Rubber Soul (CD also include original 1965 stereo mix) Revolver Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band Magical Mystery Tour The Beatles Mono Masters (features all of the mono tracks that appeared on singles, EPs. or that never made it onto the 13 albums) 090909なんて、全く知らなかったです、拙者。思いっきり予約しそぴれていました。 後日、アマゾンでチェックしたら、完全に在庫無しだし、ヤフオクでは買い溜めした似非ディーラー共が出し惜しみし、元々高い値段(39,800円)なのに、それより1~2万円以上の高値で落札されている狂乱の事態。 あまりに馬鹿馬鹿しいのでスルーしようと思っていたのですが、Luigi Shio師匠に一度相談してみたところ、やっぱりモノ盤はステレオとえらい違う、とのこと。それでもやっぱり、この狂乱に乗るのは嫌だなあ、と思っていたところ、外盤も実は、東芝EMI製だということが分かりました。それなら話は早い。だって、対訳は不要だもん。 amazon.comでは逆に20%以上のディスカウントで、229.99ドルでした(どんなレートなのか、未だに心配ですが・・・・)。ただし、船代に7.98ドル、関税等で700円が別に必要でした。注文から1月と1週間で到着しました。 今、amazon.co.jpを見に行ったら、初回生産限定版のはずが追加生産されたみたいになってるじゃないですか。つくづく東芝EMIってイイ加減な会社だなと思います。 まだあまり聴き込んでいないのですが、はっきり言えることは89年のステレオミックスとは全く異なった音色だ、ということです。音が太い、というか荒々しい。「リボルバー」を聞いた時は、ホントに元々のモノラルミックスはこんな音だったのか、これで良いのか?という疑問が沸き、不安になった位です。でも、89年のステレオミックスを持っている身としては、どっちも聴けるので、良いのです。これから、じっくり聴いていこうと思います。 ジャケやボックスの作りは、ホント、日本の伝統工芸、みたいなことを感じます。日本の紙ジャケって、欧米のファンの垂涎の的らしいですが、そりゃそうだろうな、と思います。 かえって、日本語の視覚的に邪魔な情報が入ってこないので、こっちの方が良いですわ。 ・・・・少しだけ、不安があります。それは、111111、モノラル版のアナログが出されるのではないか、ということです。1枚3,980円とかで14枚も限定で出された日にゃ、破産ですよ、ホンマ。 The Beatles In Mono A1.Give Peace a Chance – 0:58 2.Cold Turkey – 5:01 3.Instant Karma! – 3:21 4.Power to the People – 3:21 5.Mother – 5:03 6.Woman is the Nigger of the World – 4:37 B1.Imagine – 3:02 2.Whatever Gets You Thru the Night – 3:03 3.Mind Games – 4:12 4.#9 Dream – 4:47 5. Happy Xmas (War Is Over) /Give Peace a Chance (reprise) – 4:15 数日前から、拙者の心を捕らえて離さない「あること」があって、近年感じたことのない怒りと、鬱ぎの虫に取り憑かれてしまった。「あること」とは、阪本順治監督の新作「闇の子供たち」のことなのだが、拙者達が「崖の上のポニョ」を見ている瞬間にも、その現実があったのだ、ということが耐えられない。 何を聴いたら良いのか、分からなかった。でも、何も聴かずには寝られないだろう。 本当にふっと、ジョンの「ハッピー・クリスマス」を聴きたくなって、久しぶりにLP9枚組の「ジョン・レノン・ボックス」の蓋を開けた訳です。 ああ、なんでボックス・セットなんか買っちゃったんだろう。後悔しています。だって、なかなか蓋を開けられないんだもん。 本当に久しぶりに聴く1975年発売のシングル・ベスト盤、「削り節」。B面だけ聴けば今のニーズは足りるのにA面から。 ・・・・なんなん。涙出るわ。力強い声だ。全然、吹っ切っていない、迷いだらけの、でも、突っ走った声。ホンマ、今こそみんなで「民衆に力を」を、「女は世界の奴隷か」を、「マインド・ゲーム」を、「ハッピー・クリスマス」を、歌わなあかんのちゃうの? ジョンは40歳で殺された。5歳のショーンを残して。それが今の拙者の状況とダブる。自覚して活動するものと、幻想に喰われるもの。その違いを意識しなければならない。マーク・チャップマンのように、自分が幻想に喰われないとは限らない。 そうならないためにはどうするのか。迷いを内に秘めて、それでもなお、世界に対して自覚的にあるべきだ。例え、世界が虚構で、幻想でしかなくても、己が主体者であり、世界の全ての責任は自分にある、例え非力であっても、そう思えるか否か。 わーん。難しい。時には逃げも必要?アボワカワポセポセ・・・・。 でも、逃げてばかりでもだめ。わーん。難しい。行ったり来たりの繰り返し。でも、自覚的であろうと、主体者であろうと、思うしかないわなあ・・・・。癒されとったらイカンねえ。 ちなみに、この頃の洋子の声、好きです。 ジョン・レノンの軌跡(紙ジャケット仕様) 2008年8月9日(土) 京都 SOCRATES『 CORK SCREW vol.037~Live house SOCRATES 1st Anniversary~』 エロ童子 / LIFEMETHOD / DROWNED MIND / LOVE IS DEAD / 追龍 open/ 18:30 ・ start/ 19:00 ←追龍 ←LOVE IS DEADわはは。照明の暗いライヴハウスで携帯電話のカメラじゃ、そりゃ写らんわな。おまけに相手は動くし、こっちは酔ってるから手も動くし。 拙者、90年代半ばから00年頃まで、パンクバンドでドラムを叩いていまして。昨日は、その頃、一緒にバンドをやっていた追龍のcaoleeさんの連絡を受け、久しぶりにライブに行ってみました。何年ぶりかなあ、パンク見にライブハウスに行くのって。 正直、非常に気分転換になりました。やっぱり良いですね、パンクは。爆音に身を委ねて酒を飲んでいると、自然に首を縦に振りまくってしまいます。身体に染みついているんですかね。 そんなにスラッシュっぽい高速パンクが好きなわけでも無いのですが、DROWNED MIND、LOVE IS DEADのメンバーがどう見ても拙者と同じ位の年齢に見えるんですよ。好みは別にして、ようやってんなあ、凄いなあ、と素直に感動しましたね。 バンドをやっていた頃は、週に2回は練習があって、毎月ライブがあって、ライブを見に行って。打ち上げに行って酒飲んで。メチャメチャ面白い日々を送っておりました。 今がツマラン、という意味ではございません。今も充実しています。それに煙草が大嫌いになってしまったし、やりたい音楽がある訳ではないので、あの日々に積極的に帰りたいとは、今のところ思っていません。 でも、昔一緒に演奏していた人が今でも頑張って続けていることはメチャ嬉しいし、その音を聴けるのは良いものです。行ける機会がなかなか無いのですが、行ける限りは行った方が、拙者にとっても良いのかもしれませんな。 1968年11月22日発売 1968年5月30日~10月14日録音 Abbey Road Studios and Trident Studios CD1 1.Back in the U.S.S.R. 2:43 2.Dear Prudence 3:56 3.Glass Onion 2:17 4.Ob-La-Di, Ob-La-Da 3:08 5.Wild Honey Pie 0:52 6.The Continuing Story of Bungalow Bill 3:13 7.While My Guitar Gently Weeps (Harrison) 4:45 8.Happiness Is a Warm Gun 2:43 9.Martha My Dear 2:28 10.I'm So Tired 2:03 11.Blackbird 2:18 12.Piggies (Harrison) 2:04 13.Rocky Raccoon 3:32 14.Don't Pass Me By (Starr) 3:50 15.Why Don't We Do It in the Road? 1:40 16.I Will 1:45 17.Julia 2:54 CD2 1.Birthday 2:42 2.Yer Blues 4:00 3.Mother Nature's Son 2:47 4.Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey 2:24 5.Sexy Sadie 3:15 6.Helter Skelter 4:29 7.Long, Long, Long (Harrison) 3:03 8.Revolution 1 4:15 9.Honey Pie 2:40 10.Savoy Truffle (Harrison) 2:54 11.Cry Baby Cry 3:02 12.Revolution 9 8:13 13.Good Night 3:11 写真はUKオリジナルLPのものを拝借しています。拙者が有している訳ではありません。 わはは。 ところで、「The Beatles CD Box」の中でも一番聴きにくかったのが、「White Album」でした。この混沌はなんじゃ、ですね。なんかまとまりが無い上に、一曲一曲の音が薄くて、プライヴェート録音の寄せ集め、インディーズかこれは、って感じが取っ付きにくかったのです。 なおかつ、誰に貸したのか、長らく欠番となっておりました。自主的に返しに来る人もなく、その隙間を見るのも辛くなったので、これのみ買い直しました。ま、もう一度、ゆっくり聴いてみようと。 そうすると、この拙者もこの歳になって、聴く側の余裕ができてきたのか、音楽の小さな瑕疵も含めて、荒削りな魅力を感じることができるようになってきた訳です。やはり全ての曲がとても魅力的ですね。バラっバラのくせに、それが丹念に聴いていくと、もう魔術としか言いようのない、魅力に満ち溢れる。 拙者の聴き所は、CD2枚目の「2」と「4」。「2」は自暴自棄な感じのジョンのボーカルにノックアウト。「孤独だ。死にたい」だって。なんて、おバカ。ジョン以外の人はこんなおバカな歌は歌ってはいけません。「誰もが何かを隠してる、俺と俺のサル以外は」も最高。意味の分かんないトリップソング。「フォー」とか、奇声入りまくり。「カモカモ」の畳かけで笑うしかない。 ジョンの曲では他にCD1の「2」が好き。派手な喧噪からこのアルバムの世界に引き入れられる感じがする。後は、CD2の最後、リンゴの歌う「13」は名曲ですね。CD2の「11」も好き。あの鍵盤楽器は全部ジョンなのだろうか。けれど、穴にくっついてるポールの歌が拙者には余計。 ポールの曲ではCD1の「11」が良い曲だなあ。一人で録音したらしいけど。あと「13」。ジョージ・マーティンのホンキー・トンク・ピアノが良い。曲によく合っている。バカ曲の「15」も好き。これも殆ど一人で演奏した曲だなあ。 ジョージの曲ではやっぱりCD1の「7」が良い曲だなあ。「僕のギターが優しく泣く間」で良いのかな。日本人の心にグッと来る曲名、曲調だなあ。 さて、幾らジョン・レノンが好きであっても、CD2の「12」は捨て曲だろう、と思っていた訳ですが、曲を聴く、という感覚を捨てて、音に身を委ねると、時空を行きつ戻りつ、次から次へ世界を渡るような、凄い魔術です。そして、その悪夢の様な空間から、時折強烈にリアルなジョンの奇声が飛んでくる。その声が、怖い。怖いけど魂鷲掴み。特に「ラアアアアアアイトゥ、ラアアアアアアア」が強烈。こりゃ凄い。 そして、最後の曲でリンゴの優しい子守歌でしょ。リンゴさま~、って感じですよね。 やっぱりビートルズはプログレだなあ。 ザ・ビートルズ って、ホンマですか?全く知らなかった。イアン・カーティスの伝記映画「コントロール」も見に行けへんかったしなあ。 でも、このドキュメンタリーは見に行かなあかんな。うむうむ。 映画「Joy Division」 2007年/イギリス・アメリカ/93分 監督・撮影:グラント・ジー 出演:ニュー・オーダー ピーター・サヴィル/トニー・ウィルソン 京都みなみ会館で、7月19日(土)から1週間限定レイトロードショー 7/19(土)~25(金)21:15(~22:55) 予告編はこちら バーの左の△をポチっとな。 「25歳を過ぎても生きてるなんてバカげてると思わないか」なんていう若者が目の前にいたら、往復ビンタしてやりますね。そんな言葉を冒頭に持ってくる日本のプロモーターはホントにバカ。 最近になって思うのですが、彼の自殺はドラッグによる誇大妄想、恐怖に犯された結果だと思うのです。23歳の男など、子どもと同じで、それがドラッグに浸ってた訳だから、無免許ノーヘルで大型バイクをぶっ飛ばすようなもんで、事故に近い。そんなもの美化してどうする。パンクのろくでもなさと、素晴らしさの両方を見ずに、夭折を美化するのは許せないですなあ。 Tags:#ジョイ・ディヴィジョン
Released November 27, 1967 (US LP)Recorded Abbey Road 1966年11月~12月 (Strawberry Fields Forever) 1966年12月~67年1月 (Penny Lane) Abbey Road and Olympic Sound Studios 1967年4月~10月(double EP, rest of LP side 2) 1.Magical Mystery Tour – 2:51 2.The Fool on the Hill – 3:00 3.Flying – 2:16 4.Blue Jay Way – 3:56 5.Your Mother Should Know – 2:29 6.I Am the Walrus – 4:36 7.Hello Goodbye – 3:31 8.Strawberry Fields Forever – 4:10 9.Penny Lane – 3:03 10.Baby You're a Rich Man – 3:03 11.All You Need Is Love – 3:48 細かい成り立ちはwikipediaでも読んで頂ければ分かるので、省略しますね。 ビートルズの英国オリジナル盤をCD化したものは何を聴いても名盤揃いで、拙者は大好き。うち、このCDだけは、米国キャピトル編集盤のCD化なんですね。英国盤は6曲目まででダブルEPで発売されていたものの、人気が無かったらしく、CD化に際しては、残り5曲が追加されたと。 就職して数年経った20歳代半ばの若き頃、ボーナスが出たので清水の舞台から飛び降りるつもりで「The Beartles CD Box」、なんと37,595円を購入しました。それまで、ビートルズは何も持っていなかった。何故かと言うと、モノラル盤とか、ステレオ盤とか、英国、米国、日本盤の相違点を考えて、色々と音源を買い揃えるのが嫌だったから。だから、全集買ってそれ以外は手を出さないと決めた。それ以来、何度取り出して聴いているか。 正直、一番聴いているのが、「リボルバー」と本作。そして、本作は真の意味でプログレの名盤ですね。それが聴かれるまで地球には全く存在しなかった音楽である、ジョンの傑作、「6」「8」「11」がまとめて聴けてしまう幸福、これは素晴らしい体験ですね。ポールの名曲、「2」「7」も好きです。もっとも、「7」はビデオ・クリップで手を膝の位置で交差して踊るジョンのイカレ具合の印象があって好きなのですが。 あと、最近、聴いて昔とちょびっと違う印象を持つようになっています。こんな音が入っていたのかとか、実はこんな楽器が前に出ているのか、とか。「3」なんか、昔は聴き流していたけど、よく聴くとメロトロンの洪水だとか、このコーラスはよく聴くとおかしいとか。ジョージの曲「4」のリンゴのドラムが素晴らしいとか。「5」のベースの「ピュン」とかも、昔は気に止めなかった。 この辺りは、今使っているHarbethのスピーカーとも関係あるかもしれません。拙者にとって、Harbethのスピーカーは音楽を生きたものにしてくれるかけがえのない出会いでした。 しかし、最近、新たな別れと出会いがありました。これは後日、報告します。 マジカル・ミステリー・ツアー Released June 15, 1979Recorded April 1, 1979–April 17, 1979 at Strawberry Studios, Stockport, England Ian Curtis – vocals, guitar on "I Remember Nothing" Bernard Sumner – guitar, keyboards Peter Hook – bass, second vocalist on "Interzone" Stephen Morris – drums, percussion 1.Disorder – 3:32 2.Day of the Lords – 4:49 3.Candidate – 3:05 4.Insight – 4:29 5.New Dawn Fades – 4:47 6.She's Lost Control – 3:57 7.Shadowplay – 3:55 8.Wilderness – 2:38 9.Interzone – 2:16 10.I Remember Nothing – 5:53 ひょっとすると、捕まってしまったかな。何年かに一度来る、イアン・カーティス熱に。 ジョイ・ディヴィジョンを初めて聴いたのは、大学に入ってからだった。原因は忘れたのだが、一度、ニュー・ウェーブというのを聴いてみたくなり、勝手に御三家だと思っていた、バウ・ハウス、エコー・アンド・ザ・バニーメン、ジョイ・ディヴィジョンを、続けざまに出町柳のレンタル・レコード屋で借り、テープに録音したのだ。フリー・ジャズばかり聴いていた拙者にとって、それらの音は今まで聴いたことのない未来的な響きを持っていた。とりわけ、バウ・ハウスは美的構築感と、突拍子もない崩壊の両面を持ち、魅力的だった。 「アンノーン・プレジャーズ」は拍子抜けだった。何故ならあまりにも下手だから。特にドラムの寸詰まり感は酷い。ギターのピッチが合ってない曲もある。今でも、「下手だなあ」とため息を付きたくなる感覚は変わらない。だから、あまり聴かない。 でも、ウィリアム・ギブソンは、拙者が大好きな小説「ニュー・ロマンサー」を書いている時、この盤を繰り返し聴いていたそうだ。 確かに、プロデューサーのマーティン・ハネットが施したサウンド・コラージュは強烈に魅力的だ。思いっきり近未来的なSF感覚に浸らしてくれる。だって、ロックにあるはずのブルース・フィーリングが、全く無いんだもの。そして、全く出自がない。これは、突然変異したものだ。単純な繰り返しとバックの浮遊感、そして、イアンの孤独。それらが合わさって、きっとこれが現れるまでは、この世に存在していなかったであろう音の世界が広がっている。 特に「4」の「インサイト」。シンセ・ドラムの間抜けな音と硬いベース、剃刀のようなギターの音が混沌の中に踊る時、冷酷な未来を創造させる。 そして「7」の「シャドウ・プレイ」。「影絵芝居で君自身の死を演じた/これ以上知らないまま/暗殺者達が4列に分けされ/フロアーで踊っていた」。理解の範疇を超えた切迫感。 自らの内に向かい、自らを破壊し続けるパンク。それがジョイ・ディヴィジョンだと思う。 アンノウン・プレジャーズ【コレクターズ・エディション】 Tags:#ジョイ・ディヴィジョン
![]() ヴォーカルのイアン・カーティスの自殺によって残された、ジョイ・ディヴィジョンの3人は、バンド名をニュー・オーダーに変えると共に、キャンセルされたアメリカ・ツアーを仕切り直し、80年9月に短いアメリカ・ツアーを実行している。そのツアー中、ニュージャージーのスタジオにおいて、ジョイ・ディヴィジョン名義の最後の曲で、彼らの拾遺集的盤「スティル」の3、4面に収められたイアン最後のライブの冒頭の曲、「セレモニー」を録音した。 その盤は81年1月に金色のジャケットに包まれた7インチシングルとして発売された。 その後、ニュー・オーダーにはドラムのスティーヴン・モリスの彼女のギリアン・ギルバート加わったが、80年12月にはマンチェスターで、再度「セレモニー」を4人で録音し直し、81年7月、改めて12インチシングルとして発売した。 故に、7インチと12インチではヴァージョンが異なる訳だが、ニュー・オーダーが1987年に発売したシングル集「サブスタンス」に収められているのは後者のヴァージョンで、2005年10月に発売された「シングルス」に収められるまで、前者のヴァージョンはCD化されていなかった。 3人ヴァージョンはゴツゴツしたドラムの上で、ちょっとノイジーなギターが弾かれ、バーナード・サムナーとピーター・フックの両方と思える声が歌っている。4人ヴァージョンは、リズムとベースがすっきりと録音され、ギターはニュー・ウェーブっぽい音で録られ、バーナードがか細い声で歌っている。 ジョイ・ディヴィジョンのファンにはもうひとつ、見過ごせないヴァージョンがあって、それは4枚組CDセット「ハート・アンド・ソウル」の3枚目に収められたデモ。とても遅く、ボーカルはくぐもって聞き取れやしないが、バーナードはそのテープをグライコにかけて歌詞を起こしたという。 さて、拙者はこの曲が好きで好きでたまらない。ただの2コードのパンクなのだが。フッキーのベース・リフに導かれ、スティーヴンのハイハットが16ビートで打ち出される。そして、静かにギターが弾かれる。段々と激しく。そして、訳の分からない歌詞。Yahoo翻訳にかけたけど、やっぱり意味が分からなかった。 兎に角、何が「儀礼」なのだろうか。イアンは何を儀礼にしたのか、何かを壊すことなのか。よく分かりませんが、行き場のない想いが幻想の世界に逃げようとする感じがする。痛々しいし、全部共感する訳ではないが、とても好きな曲だ。丁寧に録音し直し、そして今でも演奏しているニュー・オーダーも大好きだ。 Released 18 July 1980 Recorded March 18–30, 1980 at Britannia Row Studios, Islington, London Personnel Ian Curtis - vocals Bernard Sumner - guitar, synthesizers Peter Hook - bass Stephen Morris - drums Martin Hannett - producer, engineer 1.Atrocity Exhibition – 6:06 2.Isolation – 2:53 3.Passover – 4:46 4.Colony – 3:55 5.A Means to an End – 4:07 6.Heart and Soul – 5:51 7.Twenty Four Hours – 4:26 8.The Eternal – 6:07 9.Decades – 6:10 実は、久しぶりに恐る恐る聴いたのだが、それは希有だった。クラシックを聴くようになって以来、ジャズがまた好きになった。同時に、コンビニや飯屋で鳴るロックやポップスが恐ろしく単調な機械に聞こえて、全く受け付けなくなってしまった。8ビートの3つめと7つめに確実にスネアが鳴る音楽が、嫌で嫌で仕方なくなったのだ。 一方、拙者は音楽の女神の偶然の差配により、Rotel RA-1070、RCD-1072というとても湿った音のするアンプとCDPに出会い、そして、全くスカーンと抜けることの無いSP、Harbethに会った。それは実にイギリスの音がする。キング・クリムゾンやピンク・フロイドが湿った音で鳴る。ビートルズも。それは実に拙者の大好きな音だ。大好きな音だと気付かされた。 さて、このCDもその大好きな音で鳴っている。奥に広がり、前に出ない。 パンクから生まれ、ニューウェーブの橋渡しをし、カリスマ的自死者をボーカルに据えていた、伝説的なこのバンドは、とても下手だった。殆どの曲はリフ一発、ドラムパターンも繰り返し一発、その上にへろへろのギターと、暗い歌詞を歌う不安定な太い声が乗るだけのバンド、それがジョイ・ディヴィジョンだ。 仕方ない。学も金も無い労働者だった4人の若者が、セックス・ピストルズに魅せられ、見よう見まねで楽器を弾き、アイデア一発で曲を作り、2年か3年で作り出した音なのだから。カリスマ性を求めて初めて聴いた人の中には、そのあまりの下手さ加減に呆れる人も少なくないだろう。奇妙な振り付けで踊る、てんかん持ちの奇人をカリスマと呼ぶのを躊躇うだろう。当然だ。拙者とて、彼、イアン・カーティスを崇め奉っている訳ではない。 しかし、拙者は最近、改めてこれを繰り返し聴いている。ひょっとすると、拙者の精神状態が不安定なのかもしれない。そういう時に聴く音だ。だが、大嫌いなハズのリフ一発の単純な曲が、同じ音の繰り返しが、下手さと暗い熱情によって揺らされ、マーティン・ハネットの操作によるエコーで広げられ、その上で、ギターとボーカルがとても不安定に踊る時、拙者の想いは深く沈んでいく。それは、ブルックナーの第9番を聴く時と比することのできる程の、異なった場所だ。 最初の恐る恐るの気持ちは、何時しか無くなり、行き所のない想いが、暗い熱情を持ってイアンとともに踊り出す。その時、拙者は、初めてこれを聴いた大学の親友の狭い部屋と、その時のやり切れない不安な想い、正義感、嫉妬、希望、その他の青春の混沌の幾ばくかが、未だ拙者の中に在ることを知る。 やはりこの盤は、拙者にとって、一生付き合っていく盤だ。23歳で死んだイアンが、例え孫の年になろうとも、彼が抱え、呟いた想いは、拙者を突き、内に向かわせるだろう。 最後に、ひとこと言いたい。この盤にカリスマ性を求めてはいけない。死への憧れから聴いてもいけない。パンクという音楽があった意味=音楽家という特権階級からの脱出、全く出自を持たないものを構築し、そして破壊することを連続すること、全てのファシズムに反抗し続けるということ、その純粋さについて考えるのだ。そのための具体的方法と結実(いささか受け入れがたい悲劇が最後に待ってはいたが、それにしても)がこの盤にはあるし、それは何時までも古びない。 拙者は今日、全て語ろうとは思わない。きっと、何時かまた再び語ることになるだろう。 クローサー【コレクターズ・エディション】 Tags:#ジョイ・ディヴィジョン
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