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ちょっとした興味があって、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を聴き比べしていました。 左上アシュケナージ×ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ1986、右上グリモー×アシュケナージ/2000、左中ジルベルシュテイン×アバド/ベルリンフィル1991、右中ラフマニノフ×ストコフスキー/フィラデルフィア管1929、左下リシッチァ×フランシス/ロンドン響2012、右下ツィマーマン×小澤/ボストン響2000、です。 第2番を聴く場合、拙者にはちょっとした拘りがあります。 (1)第1楽章、冒頭の“始まりの鐘”の和音、10の鍵盤ですけど、これはゆっくり、そして同時に鳴らされていないと認められません。手の小さい人は、指が届かないので、アルペジオになるそうです。 (2)第2楽章のアルペジオはアクセントを付けてほしくないです。拍が変ったのが分かってしまうので。 (3)テンポがだらっと変る人は嫌です。 (4)最後に、ピアノの音の小さい、不明確な盤は避けたいです。 (1)の観点から言うと、アシュケナージ×ハイティンク版と、グリモー×アシュケナージ版は、拙者にとって好ましくなかったです。第1楽章のイントロがアルペジオだったので。やっぱり、あそこは、ゴーン、と重く鳴ってほしいのです。リシッチァ×フランシス版は、ちょっと速いですね。 (2)の観点から言うと、リシッチァ×フランシス版はちょっとアカンですね。 (3)の観点から言うと、グリモー×アシュケナージ版は最悪ですね。 (4)の観点から言うと、アシュケナージ×ハイティンク版と、グリモー×アシュケナージ版はちょっとぼや〜とした録音で、アカンです。ラフマニノフ×ストコフスキー版は、SP盤起こしなので音は悪いです。 プラスの見方から言うと、アシュケナージ×ハイティンク版は音の広がりがあって、第2楽章とかは牧歌的で良いです(ただし、幻想的ではない)。 グリモー×アシュケナージ版は、グリモーの顔以外駄目ですね。 ラフマニノフ×ストコフスキー版は、テンポの切り替えの潔さが大好きです。あの音の悪さにさえ慣れれば、かなり良い演奏だと思うのです。 リシッチァ×フランシス版は音がクリアで、ピアノの音が明確です。芯が強い、良い音だと思うので、結構好きです。第2楽章以外は。 ツィマーマン×小澤版は、名盤ですね。おすすめです。マイナスする所がないです。 でも、一番好きなのは、ジルベルシュテイン×アバド版です。 一番安心して聴けます。amazonでの評価は、良くも悪くもない、と言った所なのでしょうが、演奏者の個性のなさが、曲を明確にしてくれるというのかな…。まず、気になる所がないし、音が良いし、ピアノも明確だし…。オケのスケールも大きいし。 それに、第2楽章が幻想的で、ジャケットを見ながら聴いていると、地に足がつかない浮遊した感じが、拙者は好きなのです。 ジルベルシュテインって、他に代表作はないみたいですが、拙者は好きです。 皆様は、どの盤がお好きですか?
by jazzamurai
| 2014-07-06 12:49
| 無定見 クラシック三昧
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